日本外科系連合学会誌
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症例報告
膵リンパ上皮囊胞の1例
久原 浩太郎, 塩澤 俊一, 碓井 健文, 土屋 玲, 宮内 竜臣, 山口 健太郎, 横溝 肇, 島川 武, 吉松 和彦, 勝部 隆男, 成高 義彦, 藤林 真理子
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キーワード: 膵, リンパ上皮, 囊胞
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2015 年 40 巻 2 号 p. 315-320

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抄録
症例は60歳男性.スクリーニングの腹部CTにて膵体尾部の囊胞性腫瘍を指摘され,1年後のフォローアップでわずかながら増大傾向が認められた.血清CEA,CA19-9値は著明な上昇を認めた.ERCPでは膵管と囊胞との間に交通は認めなかった.腫瘍マーカー高値を伴った増大傾向のため,悪性膵囊胞性疾患が否定できないことから手術の方針とし,悪性腫瘍の可能性を考慮して脾摘を伴う膵体尾部切除,D2リンパ節郭清を施行した.病理学的には囊胞は重層扁平上皮で裏打ちされ,上皮直下はリンパ濾胞の散在する豊富なリンパ性組織からなり,膵リンパ上皮囊胞と診断した.免疫染色では扁平上皮にCEA,CA19-9が陽性であった.術後経過は良好で,3カ月後の血清CA19-9値は18U/mlと正常値化した.膵囊胞性疾患の鑑別診断として,膵リンパ上皮囊胞の可能性も考慮する必要がある.
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© 2015 日本外科系連合学会
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