抄録
症例は50歳代,男性.幼少期より右鼠径部の膨隆を認めており,2年前から増大傾向を認めたため当院を受診した.右鼠径ヘルニアの診断で前方アプローチでのヘルニア根治術を施行した.術中所見では右鼠径ヘルニア(Ⅰ-2)が認められ,ヘルニア囊を開放するとヘルニア囊と癒着した虫垂が認められた.ヘルニア囊を横断し癒着した虫垂より末梢で高位結紮を施行し,Lichtenstein法で修復した.また末梢のヘルニア囊は先端まで切除した.Amyandʼs herniaという比較的稀な症例であり,本邦報告35例の集計を加え報告する.