日本外科系連合学会誌
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症例報告
メシル酸イマチニブの術前投与により肛門機能温存が可能であった直腸GISTの1例
小菅 誠 衛藤 謙橋爪 良輔武田 光正宇野 能子平本 悠樹根木 快北川 和男三森 教雄矢永 勝彦
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2016 年 41 巻 4 号 p. 672-679

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抄録

症例は65歳,女性.検診で便潜血陽性を指摘され,近医で下部消化管内視鏡検査を施行したところ肛門縁近傍の直腸後壁に約3cm大の粘膜下腫瘍を認め当科紹介となった.超音波内視鏡下に穿刺吸引生検を施行しgastrointestinal stromal tumor(GIST)と診断した.根治性を考え腹腔鏡下直腸切断術を提示したが,患者本人の強い肛門温存希望があったため,十分なインフォームドコンセントのもとでメシル酸イマチニブでの術前補助療法を施行した.投与開始後明らかな副作用は認めず,8週間後に約50%まで腫瘍縮小が得られた.計12週間投与した後に経仙骨的直腸切除術を施行した.GISTに対する術前補助療法は臓器温存や手術侵襲の低減に有用であり,今後治療法選択肢のひとつとなると考えられた.

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© 2016 日本外科系連合学会
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