日本外科系連合学会誌
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原著
小腸悪性腫瘍26例の臨床病理学的検討
福島 尚子青木 寛明小川 匡市吉田 和彦矢永 勝彦
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キーワード: 小腸腫瘍, 穿孔, 手術, 病理, 症状
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2019 年 44 巻 2 号 p. 155-160

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抄録

目的:小腸悪性腫瘍は稀な疾患であり,その臨床像の検討の報告は少ない.今回われわれは,小腸腫瘍の臨床像を検討するため,当院で手術を施行した小腸悪性腫瘍症例を検討した.

方法:2007年6月から2016年10月に小腸悪性腫瘍に対して手術を施行した症例を対象にretrospectiveに検討した.

結果:症例は26例で,平均年齢は66.0±14.0歳,男女比=10:16であった.有症候は25例(腹痛14例,嘔吐5例,腹部腫瘤触知3例,下血2例,貧血1例)で,術前に小腸腫瘍と確定診断しえたものは9例であった.腫瘍の存在部位は空腸14例,回腸9例,不詳3例であり,組織学的にはGIST9例,悪性リンパ腫6例,転移性小腸腫瘍6例,小腸癌5例であった.

結語:小腸悪性腫瘍は腸閉塞や穿孔性腹膜炎の状態で発見され,予後不良であることが多く,急性腹症などの腹部症状の鑑別診断として念頭におく必要があると考えられた.

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