日本外科系連合学会誌
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症例報告
腹腔鏡下に完全摘除した後腹膜神経鞘腫の1例
三國 夢人谷 道夫吉田 雅本間 重紀武冨 紹信
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2022 年 47 巻 4 号 p. 596-602

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抄録

症例は35歳女性.検診で骨盤内腫瘤を指摘された.精査にて神経原性後腹膜腫瘍と診断され,腹腔鏡下後腹膜腫瘍摘出術を施行した.直腸を授動すると左S3神経孔から出る神経を根部とする腫瘍を認め,容易に神経孔から剝離でき,腹腔鏡下に周囲臓器を温存して腫瘍の完全摘除が可能であった.病理所見からschwannomaの術後診断であった.後腹膜神経鞘腫は外科的切除が第一選択であり,近年は腹腔鏡手術の有用性も報告されている.治療方針については拡大切除の必要性や再発・術後合併症によるQOL低下などを総合的に判断し,術中所見も加味して柔軟に対応する必要がある.今回われわれは過去の報告を踏まえて,診断から治療までの戦略を考察して報告する.

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© 2022 日本外科系連合学会
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