日本外科系連合学会誌
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症例報告
胆囊動脈瘤の2症例
帖地 健李 俊容前田 徹吉田 卓義小西 文雄
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キーワード: 胆囊炎, 胆囊動脈瘤
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2024 年 49 巻 2 号 p. 77-87

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抄録

胆囊動脈瘤は動脈硬化に関連し急性胆囊炎の炎症が胆囊動脈に波及し起こる稀な病態である.今回われわれは胆囊動脈瘤の2例を経験した.1例目は胆囊炎加療中,胆囊内出血をきたして緊急手術を行ったが,術中止血困難となったためダメージコントロール手術を行い,その後血管内治療を施行して救命を得た.2例目は胆囊炎保存的加療中に造影CT検査で胆囊動脈瘤を認めたため手術の方針とし,動脈瘤未破裂のまま腹腔鏡下に手術施行しえた.この症例では炎症が改善傾向であったにも関わらず侵襲的な治療を選択した.1例目の経験が2例目で手術適応を決定する上に有用であった.胆囊炎診療ガイドラインでは診断に造影CT検査が勧められているが,高齢,腎機能低下から造影が行われていないことも想定される.その場合でも初期治療後に造影可能となった場合には,術前に胆囊動脈瘤形成も念頭に置いて造影CT検査を行うことを考慮すべきと考えられた.

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