2024 年 49 巻 5 号 p. 430-434
症例は50歳代女性.左乳房A領域に15mmの不整形腫瘤を認め,左乳癌(cT1N0M0 Stage 1,ER+/PgR+/Her2-,Ki67 index 2%)と診断.左Bp+SLNBを施行し,乳腺切除断端にチタン製クリップを留置した.術後治療として放射線療法(50Gy/25Fr),内分泌療法(TAM→TOR)を施行.術後3年時に創部近傍の色素沈着,皮疹,かゆみを自覚し受診.約半年間経過をみるも改善せず.チタン製クリップのアレルギーを疑ったがチタンパッチテストは陰性.しかし全身掻痒感を伴う症状増悪を認めたため,乳房内クリップを摘出する方針とした.CTガイドでクリップ位置をマーキングし,チタン製クリップ摘出術を施行した.術後,局所や全身の皮膚症状は改善,消失した.今回,乳房温存術に使用したチタン製クリップに術後3年目で金属アレルギーを発症し,摘出にて改善した1例を経験したので報告する.