日本外科系連合学会誌
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根治度Cおよび再発胃癌に対する補助化学療法としての5-FU, Leucovorin, CDDP併用化学療法 (FLP療法) について
奥川 保小野寺 誠悟利野 靖岡田 賢三小林 理西連寺 意勲本橋 久彦
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1994 年 19 巻 4 号 p. 47-51

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抄録
1991年7月から1993年6月までに再発またはStage IVの根治度C胃癌44例に対して5-FU, Leucovorin, CDDP併用化学療法 (FLP療法) を施行した。5-FU, Leucovorinは静脈内投与し, CDDPは静注, 腹腔内投与, 大動脈内亜選択的動注のいずれかで投与した。奏効率はCR1例, PR9例, NC12例, PD5例で37.0%であった。FLP療法開始後の50%生存期間 (MST) は337日であった。CDDPの各投与法間で奏効率, MSTおよび副作用の発生頻度, 重篤度において有意差はみられなかった。副作用として血小板減少に対する厳重な観察を必要とした。FLP療法導入後の治療成績は手術時高度進行していた胃癌に対しては導入前と比べて改善はみられなかったが, 再発胃癌に対しては再発後の生存期間を導入前よりも改善できた。
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