ヒト末梢血をPSKおよびOK-432で刺激した培養上清を各種標的細胞や自己新鮮腫瘍細胞に添加し, MTT assay法で増殖抑制程度を検索した。その結果, (1) PSKやOK-432添加により上清中にIL-1β, TNF-α, IL-6, IFN-γの産生が観察された。 (2) 健常人末梢血ではPSK添加上清は増殖抑制を示さなかったが, OK-432添加上清はKATO-IIIに対し時間依存性の抑制を示した。 (3) 胃癌患者末梢血ではPSK添加上清はKATO-IIIに対し, OK-432添加上清はKATO-III, K-562, MKN-45に対し高い抑制活性を示した。また, PSKのKATO-IIIに対する増殖抑制率とTNF-α産生量との間に有意の正相関がみられた。 (4) 自己新鮮腫瘍に対してはPSKとOK-432添加上清は7例中2例で約20%以上の抑制活性を示した。 (5) サイトカインの直接効果ではTNF-αは各標的細胞に対し, IFN-γはKATO-III, MKN-28に対し抑制を示した。 以上の結果, MTT assayによるBRM感受性試験の可能性が示された。