尿膜管疾患は比較的稀な疾患とされているが, 1992年10月~1994年9月の2年間に4例を経験した。2例は尿膜管嚢胞で他の2例は尿膜管癌であった。年齢は25歳から67歳, 性別は, 男性3例, 女性1例であった。これらの疾患の診断には, MRIやCT検査が重要ではあるが, 超音波検査が日常の外来診療時に施行でき, 患者への侵襲もすくなく, 非常に簡便であり, 有用であると考えられた。一方, 治療法については, Urachal cyst や External urachal sinusでは腺癌の発生に関与するとされていることから, 6) 尿膜管摘出術を行い, 全例経過は良好である。