日本外科系連合学会誌
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微小血管吻合法を用いた腹直筋皮弁移植による乳房再建における一期的手術の利点, 問題点と適応について
川嶋 孝雄平林 慎一波利井 清紀山田 敦
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1996 年 21 巻 2 号 p. 146-149

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抄録
微小血管吻合法を用いた腹直筋皮弁移植による乳房再建手術における一期的再建の利点と問題点を明らかにすることを目的として, 一期的および二期的再建を比較しつつ, 自験例90例をretrospectiveに検討した。再発の発見に関しては一期的, 二期的再建ともに再建乳房が支障となった症例は認められなかったが, 合併症の発生率については一期的再建の方が二期的再建に比して有意に低率を示した (p<0.01, κ2検定) 。一期的再建は患者の負担が少ないのみならず, 手技が容易であり, かつ合法症が少ないという利点を有している。リンパ管浸潤の高度な症例 (炎症性乳癌など), 乳房温存手術症例を除けば, 微小血管吻合法を用いた腹直筋皮弁による乳房再建の場合, 一期的再建は二期的再建を上回る利点を有しており, 積極的に用い得る治療法と考える。
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