日本外科系連合学会誌
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腹腔洗浄細胞診陽性症例の予後
赤間 史隆梶原 啓司石川 啓
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1999 年 24 巻 1 号 p. 69-71

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抄録
胃癌症例において腹膜播種の初期段階を捉えるものとして腹腔洗浄細胞診が行われている。今回腹膜播種を認めない腹腔洗浄細胞診陽性症例でCurB以上の手術が行えた12症例 (Cy群) と近傍の腹膜にのみ腹膜播種を認めるがそれ以外はCurB以上の手術が行えた11症例 (P1群) の比較検討を行った。Cy群の3年生存率は40.9%で, P1群の3年生存率40.0%と比較して有意な差を認めないほど予後不良であった。Cy群はP1群と同じように予後不良であり, 今後洗浄細胞診陽性症例の取扱い上の見直し, および集学的治療の検討が必要である。
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