日本外科系連合学会誌
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耳鼻咽喉科における内視鏡下手術の現況
浦野 正美
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2001 年 26 巻 6 号 p. 1388-1392

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抄録

近年の光学器械と電子機器の進歩により, 耳鼻咽喉科治療に導入できる内視鏡が豊富となってきたため, 内視鏡下鼻内手術をはじめとした鏡視下手術が急速に普及してきている。今回, 使用した内視鏡はSTORZ製硬性内視鏡で, 耳用, 鼻用, 喉頭用の3種類を用いた。内視鏡をCCDカメラに接続し, モニターで観察して手術を行った。内視鏡下手術は画像が広角で, 立体視ができないことや, 片手操作になることなど, 若干の訓練が必要であるが, 一度, 慣れてしまえば, 操作の応用範囲が広がり, 耳鼻咽喉科領域に有用だと思われる。また, モニターによる拡大視ができるため, 術者の加齢による視力低下にも対応でき, 研修医の教育や研究記録にも役立つと考えられる。これらのシステムはCCDカメラやモニター, ビデオ, 画像処理コンピュータが共用でき, コストパフォーマンスの上でも有利である。

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