日本外科系連合学会誌
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会員制クリニックにおける前立腺癌検診の実際
西村 泰司本多 了橘 政昭滝沢 佐奈江水町 重範陳 海文
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2005 年 30 巻 2 号 p. 123-125

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抄録
会員制クリニックの人間ドックで1993年から1998年の間に症状のない203名に前立腺癌検診を行い尿路感染症を伴っていず血清PSA (前立腺特異抗原) 値が高ったのは11名であった。そのうち患者の了承が得られて生検を行ったのは5名で, うち3名 (1.48%) に前立腺癌を認め, 前立腺全摘除術の適応と診断し同手術を施行した。メンバー退会のため2名が消息不明だが, 前立腺全摘除術を受けた3名は術後平均7年でPSA再発を含め再発を認めず, 残りの6名ではその後の健診でも前立腺癌は発見されていない。会員性クリックの役割はほとんどが予防医学にあると思われるが, 今回の調査対象203名において前立腺癌に関しては, 少なくとも現時点では当クリニックの役割を果たせたと考えた。
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