日本外科系連合学会誌
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鼠径部に発生したganglionの1例
川崎 篤史三松 謙司大井田 尚継久保井 洋一加納 久雄天野 定雄
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キーワード: ガングリオン, 鼠径部
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2006 年 31 巻 2 号 p. 249-252

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抄録

鼠径部に発生したガングリオンの1例を経験したので報告する。症例は16歳の女性。左下腹部から左大腿部前面の痛みを主訴に来院した。触診上, 左鼠径部に圧痛を伴う膨隆を認め, 画像診断で大腿ヘルニアの疑いで緊急手術となった。手術は恥骨筋内に径5cm大の嚢胞性病変を認め切除摘出した。病理組織学的所見は嚢胞壁の線維性肥厚を認め, 内容物は無色透明の粘液様物質でガングリオンの診断であった。経過は良好で再発は認めていない。鼠径部腫瘤の鑑別診断として, 発生頻度は低いものの, ガングリオンも念頭に置き適切な診断・治療をする必要があると考えられた。

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