2024 年 32 巻 3 号 p. 375-383
本研究では日本語版The Victorian Institute of sports assessment for patellar tendinopathy(VISA-P-J)の翻訳,異文化適応,および尺度特性を評価した.膝蓋骨下極に1ヵ月以上持続する疼痛症状がある18歳以上の43名を対象とし,VISA-P-J,日常生活およびスポーツ活動中における主観的疼痛,症状分類,PGICを初回,1週間後,12週間後の計3回評価した.尺度特性は患者報告式アウトカム尺度の評価法であるCOSMINに準じて,再検査信頼性・測定誤差・内的整合性,内容的妥当性・基準関連妥当性・構成概念妥当性,反応性,解釈可能性を評価した.VISA-P-Jの再検査信頼性を表す級内相関係数は0.87,測定誤差は0.89%であった.内的整合性を示すCronbach’s alphaは0.81であった.基準関連妥当性では,VISA-P-Jと症状分類,日常生活およびスポーツ活動中における主観的疼痛との間に相関がみられた(r=-0.52,r=0.66,r=0.86,p<0.01).構成概念妥当性と反応性を評価する仮説検証法では,すべての仮説が立証された.解釈可能性として設定したMCIDは7点であった.以上より,VISA-P-Jは膝蓋腱の慢性的な痛みを持つ人に対する信頼性,妥当性は高く,反応性のある評価法であることが示された.