日本心臓血管外科学会雑誌
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症例報告
巨大腹腔動脈瘤に急性大動脈解離,特発性血小板減少性紫斑病を合併した1例
豊田 泰幸鈴木 憲治前田 拓也石山 雅邦青見 茂之
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2013 年 42 巻 2 号 p. 141-144

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抄録

巨大腹腔動脈瘤,院内発症解離性大動脈瘤,特発性血小板減少性紫斑病(ITP)を合併したきわめて稀な1例を経験したので報告する.症例は75歳,男性.ITPの診断のもと当院血液内科にて外来経過観察中であった.腹部膨満感を自覚し腹部造影CT検査にて最大径72.7 mmの腹腔動脈瘤を認め入院となった.外科的修復を前提として血小板数上昇を目的にγグロブリン療法を行っていた.その後大動脈解離(DeBakey分類IIIb)を発症するとともに腹腔動脈瘤は78 mm大に拡大していた.降圧管理を行ったのち解離発症後16日目に腹腔動脈瘤手術,脾臓摘出術を施行し良好な結果を得た.

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