日本心臓血管外科学会雑誌
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[成人心臓]
大動脈弁三尖より発生した心臓乳頭状線維弾性腫に対する手術経験
平田 雄一郎田山 慶一郎下石 光一郎新谷 悠介堀 英嗣岡崎 悌之小須賀 健一
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2016 年 45 巻 1 号 p. 41-44

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抄録
乳頭状線維弾性腫は心臓良性腫瘍のなかで粘液腫に次ぐ発生頻度をもっている.良性ではあるが,塞栓症による合併症の予防のため,可及的な外科的手術が推奨されている.しかし,再発や弁閉鎖不全症の発生の可能性もあり,心臓弁膜より発生した乳頭状線維弾性腫に対する切除範囲に関しては一定の見解を得ていない.われわれは大動脈弁の三尖より発生した乳頭状線維弾性腫に対する手術を行ったので報告する.症例は66歳の女性.腹部大動脈瘤に対する術前精査にて発見された.この症例に対し,弁形成術や弁置換術を行わずに,腫瘍の単純切除のみを行った.術後18カ月を経過したが,腫瘍の再発や,大動脈弁閉鎖不全症の発症は認めていない.われわれは,たとえ大動脈弁のすべての弁尖から乳頭状線維弾性腫が発生している症例であっても,注意深い切除を行えば,弁膜手術を行わずとも,良好な予後が得られると考える.
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