2017 年 46 巻 3 号 p. 139-142
症例は,50歳男性.J Graft Open Stent Graft® を用いて上行弓部人工血管置換術を施行後,残存する胸部下行大動脈瘤に対しオープンサージェリーを行った症例を経験した.中枢側遮断はステントグラフトを含めた大動脈壁の外側から遮断した.ステントグラフトと人工血管は,直接吻合(4-0 prolene連続吻合)としたが,出血のコントロールは容易であった.吻合部を含めステントグラフトを同サイズの人工血管で被覆することで人工血管からの予期せぬ出血に際しても対応可能と考えられた.