2020 年 49 巻 4 号 p. 155-159
2017年および2018年の日本心臓血管外科手術データベースに登録された単独冠動脈バイパス術症例について術前状態および術後短期成績,グラフト選択の現況,前下行枝血行再建へのグラフト選択(年齢別)について分析した.単独冠動脈バイパス術については54.6%(26,913例中14,684例)に人工心肺非使用で施行された.左前下行枝の血行再建にはLITAが76.4%,RITAが19.0%に使用された.手術死亡率は待機的手術では1.5%(On-pump CABG : ONCAB 1.9%,off-pump CABG : OPCAB 1.2%,p<0.001),緊急手術では7.4%(ONCAB 10.2%,OPCAB 4.3%,p<0.001),全体では2.5%であった.周術期合併症・手術死亡率ともにOPCABで有意に成績が良好であった.2013年以降のJapanSCORE IIは年次ごとに上昇しており症例の重症化がうかがわれた.*手術死亡率:術後30日以内の死亡または在院中の死亡