日本心臓血管外科学会雑誌
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[成人心臓]
閉鎖式僧帽弁交連切開術後,遠隔期に左室仮性瘤切除を施行した1例
長谷川 悠人大倉 一宏大箸 祐子新谷 恒弘
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2020 年 49 巻 4 号 p. 218-221

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抄録

症例は71歳女性.44年前に他院にて僧帽弁狭窄症(MS : mitral stenosis)に対して閉鎖式僧帽弁交連切開術(CMC : closed mitral commissurotomy)が施行された.24年前に脳梗塞を発症したのを契機に当院にて経過観察となった.定期受診時の心エコー検査にて心尖部左室瘤を指摘され,破裂予防目的に瘤切除術の方針とした.手術所見にて瘤辺縁部分に一致した人工物の付着を認め,CMCの際に挿入した経心室交連切開刀の修復部位に発生した仮性瘤と診断した.瘤部分を切除しフェルトストリップ補強下に2層で閉鎖した.病理組織学的に正常心筋組織を認めず,仮性瘤と診断した.左室仮性瘤の原因は心筋梗塞後によるものが多く,心臓手術後の報告は僧帽弁置換術後の症例を除くと稀である.今回,44年前に施行されたCMC時の経心室交連切開刀挿入部から発生した左室仮性瘤に対して瘤切除を施行した1例を経験したので文献的考察を加えて報告する.

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