2021 年 50 巻 1 号 p. 1-xxvi-1-xxix
わが国におけるCABGはこれまでの国内での比較研究に基づきオフポンプ(OPCAB)が約60%と高い割合を示してきた.しかしながら最近の大規模試験によりONCABの優位性が報告され,OPCABの有益性に疑問が生じた.それでもなお,大動脈高度石灰化,腎機能障害,超高齢者などのハイリスク群ではOPCABによって手術直後の合併症を軽減させる効果が期待される.高齢化社会において,外科医はオフポンプでより精度の高い冠動脈吻合を習得するため,日々技術を磨いていく必要がある.