日本心臓血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1883-4108
Print ISSN : 0285-1474
ISSN-L : 0285-1474
[成人心臓]
5回の手術を経て長期生存しえた左心房原発未分化多形成肉腫の1例
村上 忠弘南村 弘佳馬場 俊雄新田目 淳孝
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 51 巻 4 号 p. 208-212

詳細
抄録

心臓原発未分化多形成肉腫はきわめて稀な心臓悪性腫瘍であり,その予後はきわめて不良である.症例は当院初診時47歳の女性,45歳時に労作時呼吸困難で前医を受診し,心臓エコー検査で左心房に巨大腫瘍を認め切除術を行った.初回手術後の病理検査で未分化多形成肉腫と診断された.その後再発を繰り返し当院で4回の再手術を施行し,Pazopanib投与による化学療法を併施した.初回手術より5年の長期生存が可能となったのでこれを報告する.

著者関連情報
© 2022 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top