2023 年 52 巻 5 号 p. 330-334
症例は67歳男性.前医で肺癌経過観察中のCTで胸部大動脈瘤を指摘され,精査加療目的で当院紹介となった.広範囲にSevere shaggy aortaを伴う最大径68 mmの遠位弓部大動脈瘤であり,手術による脳梗塞,脊髄虚血のリスクが高いと考え,二期的ハイブリッド手術の方針とした.初回手術はbrain isolation法を用いたelephant trunkを伴う全弓部置換術を施行,術後経過は良好であり,初回手術から26日後に二期的手術として胸部大動脈ステントグラフト内挿術(TEVAR)を施行し,38日目に合併症なく独歩退院した.Shaggy aortaを伴う遠位弓部大動脈瘤に対して二期的ハイブリッド手術を施行し合併症なく治療しえた1例を報告する.