日本心臓血管外科学会雑誌
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症例報告 [大血管]
上腸間膜動脈高度狭窄を伴う急性A型大動脈解離に対して上腸間膜動脈ステント留置を先行した症例
岩崎 あや香馬場 啓徳中村 栄作
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2024 年 53 巻 4 号 p. 225-229

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抄録

症例は53歳男性で仕事中に突然発症した前胸部圧迫感を主訴に当院救急搬送された.造影CTで上行大動脈から左総腸骨動脈に至る偽腔開存型の急性A型大動脈解離を認めた.上腸間膜動脈は真偽腔分岐であったが,分岐直後から偽腔に圧排され,真腔は高度狭窄し一部閉塞していた.末梢は造影されるものの腹腔動脈・下腸間膜動脈が偽腔分岐であることから腸管虚血の進行が危惧され,循環動態も安定していたことから腸管虚血に対する血行再建を優先した.上腸間膜動脈にステントを留置した後,大動脈手術を行った.術後経過では,腸管虚血進行なく全身状態は良好に経過し,術後20日目に退院した.

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