日本心臓血管外科学会雑誌
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70歳以上の高齢者大動脈弁狭窄症に対する外科治療
大澤 宏土屋 幸治栗原 寿夫斉藤 博之松村 剛毅飯田 良直
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1999 年 28 巻 1 号 p. 7-12

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抄録
1992年から1996年の5年間の70歳以上のASに対するAVR症例22例 (♀: ♂=15:7, 年齢70~84, 平均73.0歳) の手術成績および遠隔成績について, 70歳未満の症例と比較検討した. 術前のNYHA分類はIII度16例, IV度6例で, 術式はAVR単独: 15例 (3例に人工弁傾斜縫着法), AVR+CABG: 5例, AVR+MVP: 1例, AVR+上行大動脈形成術: 1例であった. 手術死亡, 入院死亡を認めなかった. 現在生存中の21例のNYHA分類はI度またはII度に改善し, 術後UCGでは心機能およびLVHの改善が認められた. 70歳未満の症例との比較では, 体表面積と輸血量で有意差を認めたが, 大動脈遮断時間, 体外循環時間, ICU滞在日数, 術後入院日数に有意差を認めなかった. 高齢者ASに対するAVRは small size の人工弁が多いが, 術後良好に経過している. 高齢者の狭小弁輪に対して人工弁傾斜縫着法は一つの有効な手段と考えられた.
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