日本心臓血管外科学会雑誌
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Chronic contained ruptureを呈した腹部大動脈瘤の1例
大澤 久慶杉本 智前川 功二渡辺 祝安田中 利明
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キーワード: 人工血管置換術
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2003 年 32 巻 3 号 p. 145-147

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抄録
症例は72歳,男性.平成12年6月腰痛を自覚,近医受診したところCT検査にて腹部大動脈瘤を指摘され当院へ紹介された.CT検査で下大静脈を圧排する後腹膜血腫が存在し腹部大動脈瘤の慢性破裂と診断し,平成12年9月27日Y字型人工血管で腹部大動脈瘤を置換した.手術所見で腎動脈下の瘤右側後壁寄りに10×20mm大の破裂孔と多量の陳旧性血腫を認めsealed ruptureと診断した.自験例はJonesらが提唱した“chronic contained rupture”の概念に相当するものと思われた.
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