日本心臓血管外科学会雑誌
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左前下行枝(LAD)1枝バイパス例
MIDCABとOPCABの比較検討
岩橋 英彦田代 忠森重 徳継林田 好生伊藤 信久竹内 一馬手嶋 英樹桑原 豪
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2007 年 36 巻 5 号 p. 245-247

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抄録

左前下行枝(LAD)1枝バイパス例に対するoff-pump CABG (OPCAB)について検討した.1997年3月から2000年2月までの30例を対象とし,MIDCAB群22例(左前胸部小切開法),OPCAB群8例(胸骨正中切開法)の2群に分けた.緊急手術症例はOPCAB群で多く(OPCAB群75%:MIDCAB群27.3%),手術時間はMIDCAB群で延長していた(OPCAB群2.1時間:MIDCAB群3.9時間).全死亡,心臓死回避率(5年)はOPCAB群で100%,MIDCAB群で86.4%とややOPCAB群のほうが良好だった.OPCABは,手術時間も短く,遠隔成績も良好と,1枝CABGの手技として有用と考えられた.

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