抄録
サーマルサイクリングによるリライニング用レジンの劣化について検討した.化学重合型リライニング用レジン, 光重合型リライニング用レジンおよび加熱重合型床用レジンを実験に用いた.各レジンを重合し, 4〜60℃のサーマルサイクリングを10, 000回負荷し試料とした.また14日間37℃蒸留水中に浸漬したものも試料とした.表面粗さ, 光沢度, 色調, ヌープ硬さ, 接触角, 耐摩耗性, 菌付着性およびSEM観察について検討を行った.サーマルサイクリング後のレジンの表面粗さ, 色調, 光沢度, 耐摩耗性および菌付着性は37℃水中浸漬のレジンのそれよりも大きく変化した.特に化学重合型レジンはその影響を大きく受けた.