抄録
数値制御(NC)ワイヤ放電加工を用いて歯冠外アタッチメントの製作を検討した.チタン板と鋳造体とでは放電加工特性が異なったが, 加工条件を設定すると高精度の加工が可能であった.内冠と外冠の維持力はテーパーと加工プログラムの影響を受けていた.歯冠外アタッチメントのメス型をコンピュータ上で設計し, あらかじめ製作したチタン鋳造体のポンティック部にワイヤ放電加工で製作した.これに適合するようにオス型をコンピュータで設計し, チタン板からワイヤ放電加工で切り出した.今回検討した製作方法は放電加工の補綴物製作法の応用のひとつとして実用的であると考えられた.