歯科材料・器械
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原著
チタン鋳造体の電気化学的腐食挙動 第2報 内層部における研磨仕上処理の影響
三村 博史宮川 行男
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1996 年 15 巻 4 号 p. 296-305

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抄録
チタン鋳造体の電気化学的腐食挙動に及ぼす内層部における研磨仕上処理の影響を定量的に調べた. サンドブラストからバフ研磨に至るまでの5種類の研磨仕上処理について, 第1報に基づき選択した5%HCl溶液中で評価した. 測定したすべての電気化学的腐食挙動の特性値は, 研磨仕上処理によって有意の影響を受けた. チタン鋳造体の耐食性は, バフ研磨したときに最良であり, サンドブラストしたときに最も劣ると判断された. これらの特性値を, 同一の研磨仕上処理を行った表面反応層について得られた第1報の値と統計的に比較した. その結果, チタン鋳造体の表面反応層の耐食性は内層部よりも劣ることが明らかとなった.
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© 1996 一般社団法人 日本歯科理工学会
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