歯科材料・器械
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原著
チタンにおけるキャストオンテクニック
杉藤 庄平黒岩 昭弘
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1996 年 15 巻 4 号 p. 306-316

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抄録
チタンによるキャストオンの成否を求めるために, 分離試験, X線マイクロアナライザーおよびX線回折を行ってキャストオンテクニックのメカニズムを解明し, より成功率が高く, 適合性度の良い鋳込み条件を求めるための検討を行った. その結果, 以下の結論がえられた. 1. 焼却温度が700℃の条件では鋳型温度が増加するに従い2次鋳造体の分離強さが大きくなる傾向を示したが, それ以外の条件においては鋳型温度は大きな影響を示すことなく容易に分離した. 2. 焼却温度が700℃の場合, 鋳型温度が300℃以上の条件では2次鋳造体の分離強さが大きくなった. 3. 焼却温度700℃, 鋳型温度200℃において分離が容易で適合精度の良いチタンのキャストオンテクニックが可能であった.
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© 1996 一般社団法人 日本歯科理工学会
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