抄録
石こうや埋没材などのスラリーに対する振動の効果つまり振動数, 振幅, 電源波形の違いによる流動性の変化を調べ以下のような結論を得た.1)振幅, 振動数を増せば流動性は向上した.しかし振幅, 振動数増加の効果にはそれぞれ限界があり, それ以上増加しても流動性はかえって低下した.60Hz矩形波では正弦波よりも10〜数%流動性を増した.2)W/Pが低下すると流動性は低下した.同一種類の粉末によるスラリーであれば流動性に対する振動の効果は同様な傾向を示した.3)同一振動でもスラリーの性質の違いにより, 異なった流動性を示した.4)コロイダルシリカで練和すると流動性は低下した.特に15から30wt%SiO2になると急激に流動性が低下した.5)スラリーの種類によっては, 大きすぎる振幅をかけると一塊となって滑り, かえって気泡が入りやすい流れを示した.
