歯科材料・器械
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原著
鋳造用リングライナーに関する研究 V : ライナーの使用状況に関するアンケート調査結果について
廣瀬 英晴刑部 仁三林 純子山中 信幸金子 和幸堀江 康夫井上 豊仁西山 實
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2001 年 20 巻 1 号 p. 14-25

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抄録
鋳造用リングライナーの使用状況を把握することを目的とし, 歯科医師56名および歯科技工士252名を対象にアンケート調査(1998年9月〜1999年6月)を実施した.その結果, 使用されているライナーのブランド数は50種に上った.金合金と金銀パラジウム合金の鋳造には, 同一種ライナーの使用がほとんどであった.金合金の鋳造時に使用されるライナーは, ロックウール系(A群)36.8%, セラミックファイバー低温系(B群)39.0%, セラミックファイバー標準系(C群)4.3%, セラミックファイバー低温〜標準系(D群)11.8%およびカオリン系(E群)1.9%であった.その使用法は, 湿ライナー法44.1%, 乾ライナー法33.1%およびワセリン-ライナー法21.8%であったが, 歯科医師では主としてワセリン-ライナー法が採用され, 歯科技工士では, 湿ライナー法が採用されていた.コバルトクロム合金, チタンおよびチタン合金鋳造では, 回答件数がそれぞれ順に58件および31件と少なかった.一方, ライナーを使用しないリングレス法がそれぞれ50%および55%であった.
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© 2001 一般社団法人 日本歯科理工学会
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