歯科材料・器械
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原著
唾液モデルを用いた補綴材料の細胞毒性試験法の開発について
今井 弘一小室 寧西島 真人中村 正明
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2001 年 20 巻 6 号 p. 380-385

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抄録
歯科用金属材料7種ならびにレジン材料3種を用いて, 人工唾液の50%混合条件下で組織モデル(MATREX, LDM, TOYOBO)による細胞回復試験を行った.その結果, チタンは今回の実験条件で人工唾液添加の有無にかかわらず細胞毒性がほとんど認められなかった.金銀パラジウム合金, コバルトクロム合金, 銀スズ合金, 加熱重合レジンおよび常温重合レジンでわずかな細胞毒性が認められた.銀インジウム合金, ニッケルクロム合金で中等度の影響, 銅で強い細胞毒性が認められた.一部の試料を除いて人工唾液添加の有無による有意差があった.唾液成分を含めた培養液においても組織モデルの使用が可能であることが判明した.
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© 2001 一般社団法人 日本歯科理工学会
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