歯科材料・器械
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原著
歯冠用レジンの重合率に及ぼす重合方式の影響
川瀬 博之川本 善和齊藤 仁弘西山 實桟 淑行松村 英雄
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2004 年 23 巻 3 号 p. 200-204

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抄録
市販の歯冠用レジンは,重合条件により光重合型,光・加熱重合型および光・加熱加圧重合型に分類され,それらにより重合率が異なると考えられる.そこで重合条件の異なる5種の歯冠用レジンの重合性を比較するため,フーリエ変換赤外分光光度計を用いて重合前後の吸光度をシングルビーム法で測定し,残存二重結合量を求めて重合率を得た.重合率は,エナメル色ペーストでは42.2〜75.7%,デンチン色ペーストでは35.4〜84.7%の間で変化し,製品によりエナメル色とデンチン色間に有意差が認められるものもあった.重合条件による比較からみると,光・加熱加圧重合型(1種)が最も高い値を示した.次いで,光・加熱重合型(2種)が高く,光重合型(2種)はそれらに比較して有意に低かった.
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© 2004 一般社団法人 日本歯科理工学会
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