歯科材料・器械
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原著
歯科用レジンの物性改良に関する研究 : エポキシジメタクリレートの合成とその基礎物性について
安田 清次郎松川 正一郎
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1984 年 3 巻 2 号 p. 270-283

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抄録
歯科用レジンの改良を分子構造面から検討し, 分子剛直性で耐水性を示すビスフェノールと屈曲性を有するアルコキサイド鎖を交互に主鎖に有する鎖長の異なるEpDMAを合成し, 諸物性を検討したところ, 長鎖になるほど硬さはやや低下するが, 重合収縮, 熱膨張係数および吸水率は小さく, 曲げ強さ, 屈曲性, 耐摩耗性は向上した.また, EpDMA-TEDMAコポリマーの物性を調べたところ, EpDMAの比率が多くなるにつれて, 重合収縮, 熱膨張係数, 吸水率は低下し, 曲げ強さ, 弾性率, 硬さは上昇し, 耐摩耗性はいずれのEpDMAにおいても25〜50mol%で最も良好であった.
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© 1984 一般社団法人 日本歯科理工学会
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