歯科材料・器械
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原著
義歯床用レジンの開発に関する研究 (第2報) : 光重合型プリプレグの作製と硬化物の物性について
木村 博游 本淵寺岡 文雄杉田 順弘
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1989 年 8 巻 5 号 p. 746-749

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抄録
光重合型FRP床義歯を開発するにあたり, マトリックスレジンの種類とガラスクロスのプライ数を変えて, 光重合型プリプレグを作製し, FRPの強さや硬さおよび反りについて検討した.マトリックスレジンでは, 曲げ強さや硬さおよび操作性などから, Bis-GMA/UDMA/3Gを48/48/4の重量比で混合したものを使用した.補強材には朱子織のガラスクロスを用いたが, 厚さ0.5mm, 0.8mmと1.0mmのFRP試料においては, ガラスクロスを最大枚数入れた試料の曲げ強さは約45kgf/mm2であり, 従来の床用アクリルレジンの約5倍であった.FRP板の反りは, ガラスクロスを各厚さの試料に対して, 最大枚数入れた場合には, ほとんど観察されなかった.
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© 1989 一般社団法人 日本歯科理工学会
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