発達心理学研究
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幼児の条件推論にふりの設定が及ぼす影響
中道 圭人
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2006 年 17 巻 2 号 p. 103-114

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抄録

幼児の条件推論にふりの設定が及ぼす影響を検討した。実験1では年少児(n=24)と年長児(n=28)を対象に,Nakamichi (2004)の4枚カード課題(経験的あるいは反経験的な条件式を与え,4枚のカードの中から条件式に対する違反を同定してもらう)での条件推論にふりの設定が及ぼす影響を検討した。その結果,年少児より年長児で,反経験的条件式より経験的条件式で推論遂行が良いことや,年長児はふりの設定によって反経験的条件式での条件推論が促進されることが示された。実験2では年少児(N=28)を対象に,詳細な説明を加えた"不思議な国にいる"というふりの設定の影響を検討した。その結果,実験1と同様に年少児の推論遂行はこのようなふりでも促進されず,年少児におけるふりの効果の無さはふりの理解し難さが原因ではないことが示された。これらの結果から,ふりの設定の条件推論への影響は,年齢により異なることが明らかとなった。

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© 2006 一般社団法人 日本発達心理学会
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