人間工学
Online ISSN : 1884-2844
Print ISSN : 0549-4974
ISSN-L : 0549-4974
資料
筋張力の推定におけるパラメーターの影響
田中 悠也江原 義弘水澤 一樹古川 勝弥
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 45 巻 4 号 p. 247-251

詳細
抄録

本研究では,スポーツ分野やリハビリテーション分野などへの広い適応の可能性を有する筋張力の推定方法である最適化手法のうち,様々なパラメーターの違いによる推定筋張力の変化の傾向を調査および考察し,最適化手法の発展の一助となることを目的とした.被験者は2人,動作はスクワット動作とし,筋骨格モデルは矢状面に限定した下肢3関節11筋モデルとした.我々の調査したパラメーターは最適化手法に用いられる筋張力の最大値の制約と評価関数の分母の違いであった.その結果,筋張力を小さく制限する制約では解が得られない場合が生じてしまい,その他の制約では筋張力への影響はみられなかった.評価関数の分母では各筋の分母の組み合わせの比率によって筋張力が変化していることが示され,評価関数の分母の違いによる筋張力への影響は筋によって12.5~79.9 N(4.5~26.1%)の違いであった.

著者関連情報
© 2009 一般社団法人 日本人間工学会
前の記事
feedback
Top