人間工学
Online ISSN : 1884-2844
Print ISSN : 0549-4974
ISSN-L : 0549-4974
原著
アバタに微笑みと眼球動作モデルを付加した看護コミュニケーション教育支援システム
高林 範子山本 真代小野 光貴渡辺 富夫石井 裕
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 52 巻 3 号 p. 112-123

詳細
抄録

表情の中の微笑みや視線などの非言語メッセージは,看護コミュニケーションにおいて重要な役割を果たしている.これまで,アバタを介した看護コミュニケーション教育支援システムを開発したが,アバタの視線や表情に関する表現性の課題が残された.本論文では,アバタに微笑みと眼球動作モデルを付加した看護コミュニケーション教育支援システムを開発し,システムの活用可能性を検証する目的で,ロールプレイングによるコミュニケーション実験を行った.実験用のシステムモードとして【A:真顔のみ】,【B:微笑み+眼球動作無し】,【C:微笑み+眼球動作有り】の3つのモードを用意した.実験の結果,システムのモードとしては,微笑みと眼球動作のあるCモードが最も高く評価された.自由記述においてもコミュニケーション時の表情や視線が与える効果に気づく意見が多くみられ,本システムによる看護コミュニケーション教育支援の有効性が示された.

著者関連情報
© 2016 一般社団法人 日本人間工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top