2024 年 60 巻 2 号 p. 71-74
作業関連筋骨格系障害(WMSDs, work-related musculoskeletal disorders)は,様々な職業において発生する.本リサーチ・イシューは医療労働,とりわけ内視鏡医療労働に焦点を当てる.内視鏡医療労働に関するWMSDsの動向ならびに人間工学対策やガイドラインの整備状況を俯瞰し,人間工学が取り組むべき3つのリサーチ・イシューとしてまとめた:1)内視鏡医療労働に関するWMSDsの適切な把握,2)根拠に基づく人間工学対策の知見の蓄積,3)多様なステークホルダへの対応.それらを推進するためには,各ステークホルダとのパートナーシップを形成し,産学官民協同により展開を図る必要がある.