人間工学
Online ISSN : 1884-2844
Print ISSN : 0549-4974
ISSN-L : 0549-4974
環境がおよぼすVDT作業への影響
照度の効果について
山田 覚師岡 孝次
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 24 巻 4 号 p. 209-217

詳細
抄録
実験ブースを用い, 照度を10, 32, 100, 320, 1000lxに設定したときの, VDT作業への影響を考察した. 被験者は男子11名で, 漢字正誤判別実験を行い, フリッカー値と心拍数などの測定を行った. その結果, 10, 32, 100lxでは, 照度と文字輝度の関係から覚醒水準が低下し, 作業精度が低くなることがわかった. 1000lxでは, 照明による光刺激量の関係から, 作業修了後, 覚醒水準は低下するものの作業精度は高いことがわかった. 320lxでは, 覚醒水準は低下せず, 作業精度も高いことがわかった. 以上より, VDT作業における照度変化は, 光刺激量の変化およびコントラストの変化として, 覚醒水準の高低と文字の見やすさに影響することがわかった.
著者関連情報
© 一般社団法人 日本人間工学会
次の記事
feedback
Top