障害高齢者の書字動作特性について

抄録

本報告では, ポテンショメータを用いた新たな書字動作分析装置を試作し, 本装置を用いて書字動作の三次元軌跡, 軌跡距離, 書字時間, 筆速, 筆圧および筆圧を積分した筆圧量を測定した. 被験者は20名の大学生 (19～23歳) および障害高齢者47名 (52～76歳) である. 分析の結果, 特に障害高齢者の筆圧特性に, 顕著な個人差が観察された. さらに, 筆圧波形は障害高齢者のスキル獲得の一評価指標となりうるものと考えられた.