本論文は操作器と表示器が1対1に対応する組を複数有するインターフェースの配置を定量的に評価する指標の算出方法を提案する. この指標は操作器と表示器の対応関係の複雑さに着目したもので, 対応関係を表現するベクトルの長さおよびなす角度から算出される. さらに実験により指標の有効性を検証する. 5組の操作器と表示器を有するインターフェースのモデルをVDT上に実現し, 被験者はランダムに点灯される表示器に対して対応する操作器を選択することでできるだけ速く反応するよう求められる. 指標の値が異なるような6通りの配置のパターンを用い, 本指標が反応時間, 習熟速度, エラー数などを部分的に説明できることを確認する. さらに4組の操作器/表示器の配置について実験した過去の複数の研究結果にもこの手法を適用し, やはり提案する指標が反応時間とエラー率を説明できることを示すことにより手法の有効性を検証する.