人間工学
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タッピンねじ締め作業における作業性評価方法の考案
松本 俊之志田 敬介金沢 孝
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2000 年 36 巻 4 号 p. 181-190

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抄録

タッピンねじ締め作業の特殊性を考慮に入れた作業性を評価するための評価基準を確立した. タッピンねじ締め作業の過程と成果について分析した結果, その評価尺度として, 締めつけトルク, 最大押圧力とその出現期, 進行期と締結期のドライバーのブレ面積, ドライバーの傾き角度, が適切であることが判明した. その有効性を検証するために, タッピンねじを用いた実験を行った. 変動要因として作業歴を採用した. 作業歴の異なる62名の被験者を対象にしてねじ締め作業の実験を行い, 提案する評価プロファイルを用いた. 分析の結果, この評価方法が実用的に有効であることが証明された. また, 作業歴が作業性に与える効果は小さいことがわかった. このことは, 正にタッピンねじ締め作業の特殊性を示すものである. この方法を用いることでタッピンねじ締め作業の特徴を考慮しながら, 作業効率のよい作業の特徴を明らかにすることができた.

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© 一般社団法人 日本人間工学会
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