人間工学
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高指向性単眼式HMDの光学特性評価
平澤 宏祐白松 直樹岡本 達樹佐藤 行雄道盛 厚司奥田 晴久橋本 学蒔田 哲郎
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2004 年 40 巻 6 号 p. 315-322

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抄録
見やすく疲れない単眼式ウェアラブルディスプレイを開発した. 焦点深度が深く眼球の調節状態によらず映像を見ることができる. すべての光線は使用者の瞳孔中心付近を通過するため, ディスプレイ部と目の位置決めが重要であり, 視認性, 使い勝手に影響してくる. 本報では光源の発散性の程度をパラメータに複数の評価対象機種を用意し, 光源の発散性がディスプレイの主観的見やすさ, 疲労感, 作業パフォーマンスに与える影響を総合的に検討した. 第一にワープロ課題を用いた被験者実験により, 単眼HMDの主観的な見やすさ, 疲労感, 作業パフォーマンスの総合評価を行い, 光源の指向性に関しては, 発散性中タイプ, すなわち, 視野領域 (有効瞳移動距離) において, 上下±4mm, 左右±6mmの楕円形状が最適値であるとの結論を得た. 第二に単眼HMDの光源の発散性 (指向性) が使用者の視機能に与える影響を検討し, 指向性が高いほど, 奥行き感が強くなる可能性を見出した.
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© 一般社団法人 日本人間工学会
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