国鉄において経営合理化のため推進されつつある列車集中制御システムを1つの大きな人間-機械系としてとらえ, このシステムにおける人間と機械の役割配分, エラーチェックシステム, てこ操作と環境条件, 表示のあり方などについて人間工学的見地からシステム解析を行なった結果, つぎのことが抽出された.
1. システム設計は機械ベースで進められ, 人間の仕事は必ずしも適切とは言えない.
2. 人間に誤操作を発見させるためのフィードバック信号がおそい.
3. 環境の整備が不充分のため, 人間の操作に大きな制約を与えている.
4. 表示については人間にどんな情報を与えるのかという点に配慮が乏しい.