抄録
航空管制業務は情報処理を主要機能とする人間―機械システムを形成するが, 中でも管制塔の視界は管制官の特性からみて重要な意味をもつ, 視界を視覚情報の空間特性という概念で定義し, 立体角を中心として定量表示し, 視界設計の立場を明らかにした.
新たに開発した画角230°の等立体角射影魚眼レンズの導入, 及び従来からある画角180°の等距離射影魚眼レンズと特殊なアタチメント・レンズの併用により, 立体角計測は簡単な写真像の面積計測に置き換えられ, 管制塔視界の計測が実用的に可能となった.
管制塔の視界変数と視界の評価指標について論述し, 双方の定量的関係を捉え視界設計の資とした.