抄録
CAIゲームシステムによる制約条件下の二次元単峰性評価関数の最適点を相互作用的に探索するプロセスの研究である. ゲームのアルゴリズムは制約条件を処理するために考案された適応移動をもつ直接探索法を中心に構成されている.
実験では種々の異なった最適点をもつ評価関数ひとつを選び, 試行点をIBM1130コンソールタイプライターまたは電通TSSのターミナルより設定する. コンピュータ側はその試行点に対応する評価関数値を計算し, その試行点に対する最適経路との比較から次の試行点のヒント情報を学習者に与える.
この実験結果から, 二つの探索プロセスが抽出された. (I) 逐次探索→跳躍探索→逐次探索 (II) 逐次探索→跳躍探索→逐次探索→収束探索 これらの解析から, オンラインの相互作用による複雑なシステムの評価関数の最適値の決定問題に有効な手がかりが得られよう.